私鉄「Italo」もストライキをするので要注意

旧国鉄「Trenitalia」と私鉄「Italo」

イタリアの鉄道事情については、愚痴ることすらもう飽きました。しかし「Italo」のストライキという記録を残しておくために書きます。

イタリアには長距離列車を運行する鉄道事業者が2つあります。「Trenitalia」と「Italo」。

「Trenitalia」は、2000年に国鉄から事業を引き受けた会社。そして「Italo」は2006年に鉄道事業を開始した私鉄で、高速鉄道のみを運行(ローカルの各駅電車などは持っていない)。

前フェラーリ会長ルカ・モンテゼーモロなどの出資によって「Italo」が設立されたときは、「イタリアにもこれでようやくまともな交通機関が誕生する」と期待されました。

車体のデザイン、エンタメが充実した車両、若い乗務員など、サービスは「Trenitalia」にはなかったもので一定の評価ができます。

そして、都市間を移動する高速鉄道については、競争原理が働いたことで、早割チケットなど、以前より安く買える手段が増えたことは、消費者にとって「Italo」の最大の功績といえます。

 

私鉄「Italo」ちゃんと遅延するし、ストライキもあります

しかし、イタリア交通機関の最大の問題である遅延については、大して改善していません。

自分は、よく電車を利用しているため、モニターで遅延表示を見ますが、「Italo」が「Trenitalia」に比べて正確な時間で運行している、ということは全くありません。

高速鉄道用の線路は、2社で同じものを使っているので、どちらかが遅れれば、もう一方も巻き添え。でも、そんな言い訳はどうでもいいです。

そして、ラテン系国家の悪しき慣習、ストライキ。しょっちゅう電車を利用している自分にとって、「Trenitalia」は2ヶ月に1回ぐらい何かにつけて、ストライキをしている印象。

そして、救いようのないイタリアの鉄道事情を打破してくれるものと期待された「Italo」も、結局「Trenitalia」と同じようにストライキするんです。

↑↑上記画像は「Italo」のサイトのフロントページより。Sciopero = ストライキです。2017年11月9日の21時から、10日の20時59分まで、とあります。

どの程度のストライキなのか、別に知りたくもないので、詳細は省きます。

 

英語表記のページに掲載されていないストライキ情報

このストライキ、たまたま出くわした外国人旅行者にとってもたまらないと思うのですが、サイトを英語表記のページに切り替えてみると、ストライキ情報が抜け落ちています。

イタリア語版ページには、フロントページにストライキ情報が掲載されているのですが、英語版のフロントページにはありません。

意図的にやっているのか、たまたまなのか知りませんが、もし外向けにだけ体裁を取り繕っているのだとしたら姑息というよりほかありません。

イタリアの鉄道事情が「まとも」になることは、少なくとも向こう5年はないです。自信を持ってそう断言できます。

(おわり)