いいレストランを見つけるのが難しいローマ。おすすめの基本店




大都市は飲食店の数も多くレベルも高い、ということが一般的に言えると思います。東京はもちろん香港やパリなど。ただ、イタリアに関してはちょっと事情が違いそうです。

ローマに食の都というイメージはなく、ミラノにしても、洒落たレストランは多そうですが、郷土料理がどうも弱いような印象。イタリアの食の都はナポリなのでは?という気がします。

ここでまず書いてみたいのは、小中都市の食のレベルが高く実力店も揃っているという構図がイタリアらしくて面白いと思ったのでそれについて、です。

それから、食のレベルが低く(よそ者ですがそう言い切らせてもらいます。すみません!)、いい店を探すのが難しいローマで、ここなら間違いないと思っている基本店「Felice a Testaccio」を紹介します。

 

小都市と大都市のミシュラン店分布

イタリアの真骨頂は、各地方ごとの豊かな食文化です。どうしても自分が暮らすエミリア・ロマーニャ州の話になってしまいますが、街の規模で言えば、中都市(ボローニャ)と小都市(パルマ、フェッラーラ、モデナ、ラヴェンナ等)から成る地域ですが、食の充実度はイタリアでも有数のエリアです。

あくまで一つの指標ですが、ミシュランの星獲得レストラン数を見ても、それを裏付けています。ローマと、エミリアロマーニャ州3都市(ボローニャ、モデナ、パルマ)を比較。
↓2018年ミシュランガイド↓

ローマ市(人口286万) ★★★ 1店、 ★★ 1店、 ★ 19店
ボローニャ県(人口99万) ★★ 1店、 ★ 3店
モデナ市(人口15万) ★★★ 1店、 ★ 2店
パルマ市(人口14万) ★ 2店

(ミシュラン獲得店リストは、このサイトに掲載)

本当は、ミシュランなどでははかれない奥深さがいくらでもありますが(例えば伝統的な家庭料理のバリエーション)、小都市の食文化の高さが分かる一つのデータではあると思います。人口15万のモデナ市に、星を獲得した店が3店もあるというのはなかなかすごいです。

日本だと、東京と京都に集中して、こういう結果にはなりません。

ローマ市内中心部は観光客向けレストランが本当に多い

これを書くまで、ローマで何店舗がミシュランの星を獲得しているのか、気にしたことがありませんでしたが、調べてみて意外に多いなという印象。というのも、ローマの街を歩いているといつも「いい店が少ないな」と感じるからです。

観光エリアしか行ってないからいい店がない、ということにはならないと思います。

ローマ同様の観光都市ヴェネツィアなどは、普通に観光客が行くようなところを歩いていても、ときどき渋い佇まいのトラットリアやバールを見かけます。

ところが、ローマの中心地では、あからさまにツーリスト相手の店、カモフラージュしつつも値段はツーリスト価格で雰囲気も味もそこそこの店ばかりで、いつも店選びに困ってしまいます。。

ツーリスト向けの店、というのはこんなメニューの店です。「本日のおすすめ」に、ペペロンチーニやペンネアッラビアータというのはあんまりです。それに、ジェノヴェーゼやボロニェーゼをローマで食べる意味はありません。それがメニューの選択肢としてあるのなら構わないのですが、「本日のおすすめ」にしているのはどうかと思ってしまいます

 

では、下町トラステヴェレ地区は?

ローマの友人に聞いても、勧められる店は中心地から離れた、観光客には不便な店ばかり。

で、候補にあがってくるのが、ローマの中心地からテヴェレ川を隔てて向こう側のエリア「トラステヴェレ」地区。下町で地元のローマ人も多くローマの普段の顔が見られる、といったようなエリア。

確かに、エリア全体としては中心地とは違う下町感が味わえて楽しいのですが、レストランに関しては、エラそうなことを言わせてもらえば、ツーリスト向けにギミック的な「下町感」を演出している店が多いように感じてしまいます。何となく、スレているというか。

その中で、味があって好きなのがこのピッツェリア。たぶん、むかし、ローマの著名文化人も通っていたのでは?と思わせる年期が入った店構え。Googleのイタリア人のレビューには「50年代のローマを思わせる雰囲気」とあります。

簡素な食堂のような店内で、蛍光灯の明かりがより素っ気ない雰囲気を出しています。値段も手頃で、深夜2時までピザが食べられることもあり、いつも地元客で溢れています。「オヤジ感」(若者のほうが多いぐらいですが)、「酒場感」、「ガード下感」があって自分の好み。

こんなにいい店に、生意気なことを言って恐縮なのですが、ピザ自体はまぁ美味しいといったところ。でも、もちろん不味くないし、ちゃんとした釜もあってしっかりと作っています。前述したようなツーリスト向けの店とは比べるべくもありません。

気取らない店で、ローカルな気分を味わいたいという場合は、ぴったりです。

この雰囲気でちゃんとした郷土料理も出す店だったら、間違いなくローマに行ったら必ず行く店なのですが。。

ここなら間違いないローマの基本店

うだうだとローマのレストランについての自分の印象を書いてきましたが、文句なくいい店と言えるのはこのトラットリア。地下鉄B線で「Termini」駅から4つ目の「Piramide」駅から、600メートル。

ローマ料理というと、

  • アーティチョーク(イタリア語でcarciofi)
  • アマトリチャーナのパスタ
  • カルボナーラ
  • ローマ風トリッパ煮込み

が頭に浮かびますが、ここで「Tonnarelli cacio e pepe」というパスタを食べてとても美味しかった。

太めの手打ち麺「tonnarelli」に、「cacio」というローマのチーズを粉でたっぷりかけて、「コショウ(pepe)」をふり、テーブルの上で店の人が混ぜ合わせてくれます。麺がもっちりしていて、チーズによく絡み、カルボナーラよりオススメ。

この店については、再訪(2017年12月)したときのことを、↓ここに書きました。

(おわり)