フランクフルト・デュッセルドルフ空港での免税手続き【乗継ぎの場合やRIMOWA購入の場合なども】

ヨーロッパでは、消費税(付加価値税)が約20%で、旅行者はその一部払い戻しを受けられます。

手数料等が差し引かれても10〜12%は戻ってくるので、大きい買い物をした場合はデカイです。

家族や友人がこちらに遊びに来ると毎回この免税手続きをやって帰国していくので、それを手伝ってあげていくうちに要領を覚えました。

それでも、特に乗継ぎの場合などはケースバイケースで、私自身もはっきりと分かっていないことも多いので、もし間違いや不足情報などがありましたら、コメントを残して頂けると有難いです。次の機会に検証していきたいと思います。

 

前提1:買い物したときに TAX FREEの書類を作ってもらう

買い物の支払い時に、店員さんにお願いして、TAX FREEの書類を作ってもらいます。書類といっても、下の写真のようにレシートタイプの場合もあります。

そして、その時にパスポートが必要です。

なので、パスポートを持ち歩いて観光することになります(コピーでもOKという話も聞きますが、やってみたことはありません)

ブランド店などの店員はだいたい慣れていているのでテキパキ作ってくれます。

店で作ってもらった書類は完成形ではなく、後で、自分で住所やサインなどの必要事項を記入します。

 

前提2:購入品をスーツケース(預け荷物)に入れるかどうかで手順が違う

免税の対象となる購入品を、

  • スーツケース(預け荷物)の中に入れた場合
  • 手荷物として機内に持込む場合

で、手順が異なります。ここでまず書いてみようと思ってるのは、フランクフルトorデュッセルドルフ空港で購入品をスーツケースの中に入れた場合についての話です。

【RIMOWA購入の場合】 フランクフルトでRIMOWAの大型スーツケースを購入した場合、或いは、小型スーツケースでもそれを(機内持ち込みではなく)預け荷物にする場合、これからの説明に当てはまると思います。

 

フランクフルト空港で、購入品をスーツケースに入れた場合の免税手続き

繰り返しになりますが、ここでの話は、購入品をスーツケース(預け荷物)の中に入れた場合の免税手続きの流れです。フランクフルト空港、デュッセルドルフ空港ともに同じ手順でした。

【RIMOWA購入の場合】フランクフルトでRIMOWAの大型スーツケースを購入した場合も、この流れです。小型スーツケースでも、それを預け荷物にする場合は、この流れに当てはまります。

① まず、航空会社のカウンターでチェックイン。預けるスーツケースの中にTAX FREE対象の購入品が入っている旨を伝える。

↓↓

② すると、チェックイン手続き自体は完了し搭乗券はもらえるが、購入品が入ったスーツケースを持って税関窓口へ行くように言われる。
★フランクフルト空港のカウンターはすべて通し番号が振られており、税関窓口(customs/zoll)は、カウンター番号553〜556(写真↓)

↓↓

③ 購入品が入ったスーツケースを持って税関窓口へ行くと、TAX FREEの書類にスタンプをもらえる(スーツケースを開けてチェックされたことも1度ありました)。スーツケースはここで彼らが引き取る=預かる

↓↓

④ 税関のスタンプが押されたTAX FREEの書類を持って、近くにある免税手続き会社(Global Blue社やPremierTaxFree社)の窓口へ。カウンター番号は643〜650(下の写真↓)

デュッセルドルフ空港では両替所がその窓口を兼ねている。だいたい税関のすぐ近くにある。

払い戻しは、クレジットカード口座で受けとるか、その場でユーロ現金で受けとるか。クレジットカード口座で受けとるほうが目減りがない。

Global Blue社やPremierTaxFree社の窓口↑

ちょっとびっくりしたのは、スーツケースを預けるのはどんな場合でも航空会社のチェックインカウンターだと思っていたのですが、税関窓口で預けるという③の部分です。

 

EU諸国からフランクフルト経由で日本へ帰国する場合

ここからは、日本帰国の旅程が、

EU諸国 → フランクフルト → 日本

の場合について、大まかな流れを書いてみます(他のEU加盟国が経由地の場合でも基本的な流れは同じかと思われます)

原則として、帰路が「EU諸国→フランクフルト→日本」の場合、最終出国地のフランクフルト空港で免税手続きをすることになっていて、実際そう言われることが多いようです。

ところが、最初の出発地の空港で手続きできる場合があったり、フランクフルトでの乗継ぎ時間の長さによってそれが認められなかったり、とかなりケースバイケースです。

① まず、最初の出発地の空港で試してみる

EU諸国 → フランクフルト → 日本

のような旅程の場合、まず、最初の出発地の「EU諸国」の空港で、免税手続きを試してみます。ケースバイケースの部分が大きいので、過去にダメだったという情報があっても、やってみる価値はあると思います。

係員に渋られても「フランクフルト空港での乗継ぎ時間が少ないから、ここでできないと困る」などと状況を説明してみるのもいいかもしれません。

 

② 経由地のフランクフルトで手続きをするように言われたら

最初の出発地の空港で「ここでは免税手続きできません。経由地のフランクフルト空港でしてください」と言われてしまったら、仕方がありません。

フランクフルト空港で乗継ぎの時間に免税手続きをするわけですが、この場合、免税対象の購入品を手荷物として持っていなければなりません。

理由は、フランクフルト空港の税関で、購入品の提示を求められる可能性があるからです。そのときに、購入品をスーツケースの中に入れて預けてしまっていたら見せることができません。

本当にケースバイケースで、補足がどうしても増えてしまいます。友人によると、フランクフルト空港の税関で購入品の提示を求められないこともあったり、提示を求められた場合でも「スーツケースに入れてしまった」と言ったら「じゃあ仕方がない」と大目に見てくれたことさえある、ということです。

 

③ フランクフルト空港、制限エリア内の税関で手続き

最初の出発地の空港で「免税手続きは、経由地のフランクフルト空港でしてください」と言われてしまった場合、購入品を手荷物として機内に持ち込みフランクフルト空港へ。

(1) 飛行機がフランクフルトに到着

(2) 接続便(日本帰国便)の搭乗ゲートを確認しそこへ向かう

(3) 接続便(日本帰国便)の搭乗ゲートに向かう途中にセキュリティ検査と出国審査を通る

出国審査を通過して、ブランドの免税品店等があるエリアが「制限エリア」。この制限エリアにある税関窓口で免税手続きをします。

つまり、出国審査を通過してからはじめて税関窓口を探せばいいということになります。

税関窓口でスタンプを押してもらったら(↑写真)、すぐ近くにある免税手続き会社(Global Blue社など)の窓口で、税金の払い戻しを受けます。ユーロの現金でもらうか、クレジットカードの口座で受け取るかを選択。ユーロの現金でもらうと、手数料が多めに引かれます。

 

【参考例】帰路がイタリア→ドイツ→日本 の場合。ボローニャ空港の税関係員に言われたこと

友人の旅程が、

ボローニャ→フランクフルト1泊→成田

ということがありました。私もボローニャ空港まで同行していたので、同空港で免税手続きが可能かどうか、税関窓口で聞いてみました。

ローマで購入したPINKOのバッグ。①購入時に店の人に頼んでTAX FREEの書類を作成。イタリアの場合、免税対象は 155 以上の商品。

②この書類に空港の税関窓口でスタンプを押してもらうことによって初めて払い戻しを受けられます。

ボローニャ空港の税関窓口は、セキュリティチェックを受ける前のエリア(一般エリア)です。

このときは、まず航空会社のカウンターでチェックインを済ませ、TAX FREE対象の購入品は手荷物として持って、税関窓口へ向かいました。

どうやって日本に帰るの? フランクフルトで乗り継ぎ? え? フランクフルトで1泊? じゃあ、ここでスタンプは押せないからフランクフルト空港で手続きして。

と、ほぼ門前払いでした。

列の前にいたアメリカ人も、結構長い時間やりとりした挙句、購入品の一部にスタンプをもらえなかったようで、我々に愚痴をこぼすほど怒っていました。

その係員によると、

ドイツ経由で日本へ帰る場合で乗継ぎ時間が少なかったら 「ここでスタンプを押してあげる」

ドイツ経由で日本へ帰る場合で乗継ぎ時間が十分だったら 「ドイツの空港の税関でスタンプをもらって」

では乗継時間が「十分」かどうかの基準は? となるとイタリアの場合ケースバイケースです。

例えば乗継時間が中途半端な2〜3時間だったら「フランクフルト空港の税関でスタンプをもらって」と言われそうな気がします。

そんなときは例えば「フランクフルトでは購入品の提示を求められることがある。でも購入品はスーツケースの中に入れてしまった。それにいつも長い列ができているので時間は決して十分じゃない。ここでスタンプをもらえないと困る」という感じで食い下がってみるといいかもしれません。

交渉する感じではなく、相手の同情を引き出すのがポイントかと思います。イタリアでは、人と状況によって対応も見解もまったく違ってくるのが常なので。。

(おわり)