ガゼッタ「Fine」、コリエレ「Fuori tutti」
60年ぶりにW杯出場を逃した歴史的敗戦の翌朝。すぐ スポーツ新聞を買いに行こうと思ったのですが時間がなく、昼食後にようやくキオスクへ。
近場のキオスク2軒とも、ガゼッタ・デッロ・スポルトが売り切れていて焦りました。ちょっと歩いて3軒目でようやく手に入れました。
ガゼッタ・デッロ・スポルト紙も、コリエレ・デッロ・スポルト紙も1面の見出しはシンプル。
↓ガゼッタ紙は「Fine」。映画のエンディングなどでも使われる「終わり」。
↓コリエレ紙は「Fuori tutti」。英語に直訳すれば「everybody out」。みんなW杯の外に放り出されてしまったということです。
アポカリッセ(Apocalisse)
ガゼッタ・デッロ・スポルトの2面と3面は見開きで「l’Apocalisse」の大見出し。
Apocalisse = 黙示録 ですが、「世界の破滅、終局」のような意味も。たしか、福島の原発事故のときも、この言葉が新聞見出しとして使われていました。
デ・ロッシ「自分ではなく、FWを投入してくれ」
↓5面は、監督の謝罪コメント「努力は尽くしたが結果が伴わなかった。イタリア国民に謝りたい」。
面白いのは、紙面中央の囲み記事。後半、途中交代のためにウォーミングアップを命じられたベテランのデ・ロッシが「(MFである)自分ではなく、FWのインシーニェを投入してくれ」と激怒。スタッフに対して怒りをあらわにしたシーンがTVにも映し出されたそうです。「自分たちは勝たなくてはならい。ゴールを決めることができるFWを投入してくれ」ということです。
2006年W杯優勝メンバーでもあり百戦錬磨の自分が出て何とか状況を打破したい、と感情的には思っていたに違いないのですが、勝つためには自分ではなく、ゴールを決められるFWを投入してくれ、と言うのですから凄まじい状況です。
次期監督候補
6面は次期監督候補について。そういう記事も必要でしょうが、1面すべてを費やし、この試合の選手評価のページより前に持ってきています。候補は、コンテ、アンチェロッティ、マンチーニ、アッレグリ。
監督の采配評価は3
8面は、選手の採点。日本人選手がプレーした時、日本のメディアなどでよくとりあげられる点数評価です。監督の采配評価「3」というのがすごい。
記者分析に2ページ
10面と11面は、ガゼッタ紙の記者による試合分析。大見出しは「ガゼッタの記者席」、試合を社内でTV観戦した記者たちをメーン写真に添えています。
中見出しに「”bestioni”に対してロングボールばかり」とあるのですが、この「bestioni」という言葉は、図体が大きい人という意味。つまりスウェーデン人。
ちょっと侮蔑を含んだ言葉(図体は大きいけど愚かな)だと思っていたのですが、こんな風に堂々と見出しに使っています。新聞の見出しや、広告コピーなどの微妙な語感までは、自分にはいつまで経ってもわかりません。
それにしても、イタリア代表がいないW杯というのは、異様な感じがします。ちょっと想像つきません。
(おわり)