シュトゥルーデル、イタリア版レシピ【砂糖不使用】

オーストリア伝統のアップルケーキ「シュトゥルーデル (Strudel)」を、イタリア版レシピで作ってみました。

シュトゥルーデル (Strudel)は、オーストリア国境に位置する伊・トレンティーノ州でも郷土菓子として知られ、私がこれを始めて食べたのもこの地方出身の友人からもらったもの。

ということで、トレンティーノ出身のこのイタリア人シェフの動画を参考に、イタリア版シュトゥルーデルのレシピを。

参考にした動画のもう1つは、イタリアの料理レシピサイト「giallozafferano」↓

ウィーンのカフェで食べたシュトゥルーデルはこのように↓美しい見栄えでしたが自家製だともっと地味に。

 

材料:省いてもよさそうなもの、必須のもの

ふだん自分で料理を作ってはいますが、客人に振るまえるようなレベルでもなければ作ることもそんなに好きではありません。

その程度のレベルですが、自分で作ってみて、それなりのコツや重要ポイントなどが分かったので、そのあたりを書いてみようと思います。

まず、皮の生地も小麦粉から練って作るので麺棒が必要。

生地(皮)の材料と、中身のほうの材料を分けて書きます。

 

【生地(皮)の材料】

❶薄力粉(130g)、❷水(30ml)、❸卵(1個)、❹バターorオリーブオイル(10g)、❺塩(ひとつまみ)

❶ 薄力粉(130g)
イタリアで普通に売っている小麦粉は「タイプ:00」と書かれています。日本と区分けの仕方が違うらしいのですが、この「タイプ:00」はおおよそ薄力粉と見なしていいみたいです。
❷ バターorオリーブオイル(10g)
参考にした動画の中では生地の中にもバターを使用していましたが「オリーブオイルやごま油でもよい」と言っていました

 


【中身の材料】

❶リンゴ(750g)、❷バター(50g)、❸レーズン(50g)、❹松の実(30g)、❺パン粉(60g)、❻シナモンパウダー(適量)

*砂糖不使用 動画のレシピでは「砂糖60g」とあったのですが、最初は「30g」で作ってみました。それでも甘く感じたので次は砂糖なしで作ったところ、とろけたリンゴとレーズンに含まれる砂糖の甘さで十分だと感じました。

*レモンの皮 動画のレシピでは隠し味にレモンやオレンジの皮を入れていましたが面倒だったので入れませんでした。なくても十分おいしいと思いますが、シナモンパウダーと松の実は必須。

❶リンゴ(750g)
小さいリンゴだったので5個。リンゴの種類は何でもいいと言っていました。

❸レーズン(50g)
レーズンには当然砂糖が使われているので、その甘さで十分に感じます。

❹松の実(30g) ←必須!
これが入っていないと普通のアップルパイと変わらなくなってしまうので必須。

❺パン粉(60g)
こちらのパン粉は日本のように荒くなくて粉状ですが、これをバターで炒めるので大差ないと思われます。

 

工程①:まず生地(皮)を練って1時間寝かせる

小麦粉を練ってから皮状に薄く伸ばす前に1時間ほど寝かせなくてはならないので、まずは皮を作ります。

薄力粉(130g)と水(30ml)と卵(1個)を混ぜる。ボウルがないのでテフロン加工の鍋で代用。バターorオリーブオイル(10g)と、
塩ひとつまみを加え、
最初はスプーンで混ぜ、それから手でこねる。最初は手にくっつくが、根気よくそれを剥がしながら練っていく。だんだんくっつかなくなってきたぐらいで完成。柔らかさの具合は動画で確認ラップに包んで1時間ぐらい常温で寝かせる。

【工程①まとめ】 生地は、レシピの分量を守っていても毎回同じようにならず(おそらく練り方がよくない)、レシピ動画のように上手くいったことが未だにありません。それでも一応何とかなるし、食べれば美味しいです。最低限のラインは、生地がボウルにくっつかないようになるぐらいまでには練る、ということ。そうしないと、薄く伸ばす作業のときに棒にくっついてしまってしまいます。

 

工程②:生地を寝かせている間に中身を作る

練った小麦粉を1時間寝かせている間に、中身を作ります。まずリンゴをカット。どうせ溶けてしまうのでそんなに頑張って薄切りにしなくてもOK。

バター50gを鍋で火にかけて溶かし、その4分の1ぐらいを鍋からひきあげ別にとっておく(これは後で生地に直接塗るために必要)。溶けたらパン粉60gを入れて炒める↓↓ ()

リンゴと一緒に中身を構成するこのパン粉と松の実がシュトゥルーデルのキモだと思います。

一度、バター少なめで作ってみたことがあるのですが、中身にコクがなく出来悪し。ここはレシピ通り「50g」使ったほうが、バターのコクでリンゴの美味しさが引き立ちます。

これぐらいの色になるまで炒めます(3〜5分)。

カットしたリンゴに、レーズン(50g)と松の実(40g)を投入(パン粉はここに混ぜない)

そして、シナモンパウダーをふりかけます。リンゴ&シナモンは鉄板のおいしさなので、これも絶対あったほうがいいです。繰り返しになりますが、パン粉はここに入れず、後で皮に直接ふりかける。

【工程②まとめ】 工程2は難しいことは何もなし。リンゴを切って松の実とレーズンを入れ、シナモンをふって混ぜ合わせるだけ。もう一方でパン粉をバターで炒める。これはリンゴに混ぜあわせない。

 

工程③:生地を伸ばす、中身を入れる、巻く

1時間寝かせた生地を、これから棒で薄く伸ばしていきます。

レシピ動画では台の上に大きめの布をひろげて作業するのですが、適当な布がなかったのでラップを敷きました。苦肉の策。その上に小麦粉をばらまきます。これは生地がくっつくのを防ぐため。棒を使って(ときどき手で伸ばしながら)生地を薄くしていきます。なるべく長方形にしたいのですがいつも上手くいきません。。薄く薄く伸ばします。透けるぐらい、でも穴が開いてしまわない程度に。薄くして面積を広くしないと、後で巻いていくときに困ります。

伸ばしきったらまず溶かしておいたバターを全面に塗ります。ハケを持っていないのでしゃもじで。。続いて、バターで炒めたパン粉を全面にひろげます。最後にリンゴをばらまきます。上下左右、いくらかスペースを残しておく。そして巻いていきます。台の上に布を敷くのではなくラップで代用して作業したのですが、適当な布があればその方が絶対いいです。布を持ち上げながら巻いていけるので。少なくとも3回りぐらいは巻きたいところ。何とかそれっぽい形に。大きさは男物のスリッパぐらい。表面にバターを塗り、下にアルミホイルを敷いてオーブンに。180度で25〜30分。

完成。中身。

【工程③まとめ】 やってみると生地はそんなに薄く広く伸びていかなかったりもします。さらに形を長方形に保つのはかなり難しいと感じました。それでも何とか3巻きぐらいできる広さに伸ばせばどうにかなります。

あたたかいまま食べてもいいし、冷蔵庫に入れて翌日になると中身がなじんでそれもまた美味しいです。

(おわり)

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