日本ほどではありませんが、イタリアにも行列のできる店というのがあることはあります。
ボローニャ中心部に立つ2本の斜塔から100m、その場で手打ちしたものが食べられるパスタ工房「Sfoglia Rina」は、比較的新しい店のようですが、すごい繁盛ぶり。
イタリアの昼食は13時〜が一般的で、レストランも12時台はまだ客が少ないです。なので、1人で食事するときは12時過ぎに行くようにしています。
このパスタ工房「Sfoglia Rina」に入店したのは12時05分頃だったのですが、奥の部屋を見ると、、すでに8割がた埋まっています! 後で店の人に聞いたら開店は11時30分(これもかなり稀)。日本の昼食時間で例えるなら、開店時間は10時30分で、11時にはほぼ満席という状態です。
本場ボロニェーゼソースだけでなく、、
ボローニャは、エミリア・ロマーニャという州の州都ですが、このエミリア地方というのは美食どころと言われています。
日本人でも耳にしたことがあると思われるもので、
- ボロニェーゼソース(イタリア語ではRagù)
- パルミジャーノレッジャーノチーズ(パルマ)
- バルサミコ酢(モデナ)
- 生ハム(パルマ)
など。これら全てこのエミリア地方の特産物です。
美食どころ・エミリア地方のパスタは、ボロニェーゼだけではありません。
卵を入れた黄色いパスタ生地を多用し、これを平打ち麺にすると、タリアテッレという、ボロニェーゼソース(ragù)に合わせるパスタになり、
同生地を餃子の皮のように使用した詰め物系パスタが、トルテッローニ(写真中央)と、
トルテッリーニ(写真右)。
あとは、ラザーニャにも同生地を板状にして使います。
パスタ工房「Sfoglia Rina」では、これらエミリア地方の伝統的なパスタを「日曜日の昼におばあちゃんが手打ちしてくれたものを家族みんなで食べるような」雰囲気で提供しています。
基本の「ボロニェーゼ」を食べてみました
店に入ると、持ち帰り用のパスタを売っているエリア。そもそもこの地方には、製麺所とでもいうべき「パスタ工房」が結構あって、持ち帰り用の手打ちパスタを販売しています。そのほとんどは個人経営の小さい店ですが、その工房にレストランを併設したのがここ「Sfoglia Rina」です。
レストランエリアは店の奥(↓写真)ですが、1人や2人の場合、販売エリアの壁際のカウンターテーブルで食べることもできます。
テーブルの上にはメモ用紙が置かれていて、
— 注文するパスタ
— テーブル番号
— 自分の名前
を書いておくように言われました。
テーブル番号はカウンターテーブルには書いてなく、店員さんが「あなたのテーブルは1番ね」と教えてくれました。
— Tagliatelle al ragù(注文するパスタ)
— Tavolo 1(テーブル番号)
— Suzuki(イタリア人が読みやすい適当な名前でOK)
以上のように書いてメモを渡しました。名前を呼ばれて取りに行くシステムかと思いきや、テーブルまで持ってきてくれます。サラダ、パンと一緒にプレートにのってきます。基本的に、ボロニェーゼソース(ragù)は、タリアテッレと呼ばれるこの平打ち麺と合わせます。
手打ちの新鮮なパスタはやっぱり美味しいです。この平打ち麺「タリアテッレ」、他の店でも食べましたが、個人的にはこれくらいの薄さが好きです。もう少し麺に厚みがある店もありましたが、弾力があってちょっと邪魔に感じてしまいます。生意気を言うようですが。。ボロニェーゼソース(ragù)のほうは、しっかり煮込まれていますが、濃厚というほどではありません。ただ、麺の量は多めで、プレートにのってきたパンまでは食べきれませんでした。
メニューや注意点など
12時ちょっと前に行ったほうがよさそうです(オープン11時30分)。
参考データとして、私が行ったのは観光シーズンの始まりである4月中旬の平日。
12時05分入店で並ばずに座ることができましたが、冒頭の写真で紹介したように奥のテーブルは既に8割埋まっている状態。スマートフォンで撮った写真の撮影時刻を見てみると、↑この写真は12時13分。もう列ができ始めています。
この日がたまたま客が多い日だったのか分かりませんが、毎日こんな状態だとしたら凄い繁盛ぶりです。
メニューは英語表記もありました。ボロニェーゼソースは、④Tgliatelle with ragù。
⑤はラザーニャ。
①〜③は詰め物系パスタ。③は水餃子ぐらいの大きさのトルテッローニ、①と②は小さめのトルテッリーニ。日本人にとって馴染み深いのはボロニェーゼソースですが、この地域では「トルテッローニ」と「トルテッリーニ」もかなりトラディショナルなパスタ。
中でも、小粒の水餃子のようなパスタをスープに入れて食べる①Tortellini in broth(伊語:brodo)は「汁もの」なのでスッと入り、日本人好みの味でおすすめです。(↑写真は、再訪したときに食べたもの)
おわり