ついにイタリア上陸したUNIQLOはスターバックスのお隣

2019年9月、ユニクロがついにイタリアに上陸しました。

「ついに」というのは、外国のアパレルブランドがファッションの本場、そして保守的なイタリアに進出するのが簡単なことでないのは、シロウト視点でも想像できるからです。

他の欧州主要国のユニクロ初出店時期は、

  • イギリス 2001年(現在13店舗)
  • フランス 2007年(現在24店舗)
  • ドイツ 2014年(現在9店舗)
  • スペイン 2017年(現在2店舗)

となっており、同じくファッションに強いフランスに比べて10年以上遅れています。

イタリアに保守的というイメージはあまりないかもしれませんが、例えば食文化の面などでは顕著で、このグローバルな時代にスターバックスが2018年まで1店舗もありませんでした。

で、先日ミラノへ行ったとき、オープンしたばかりのユニクロ1号店へ行ってみると、そのスターバックス1号店の隣でした。

UNIQLO Milano
場所:ドゥオモから400m、Piazza Cordusio という広場
住所:Via Cordusio 2, Milano 20123(Googleマップ

 

スタバを受け入れなかった保守的な食文化

2018年にスターバックス1号店がオープンするまで、私も、「イタリアにはスターバックスがないんだよ」と、ことあるごとに得意げに語っていました。

コーヒーを飲むバールはチェーン店は皆無で、体感では98%が個人経営。町には日本のコンビニ並みにバールがあり、ボリューミーなイタリア料理を食べ終わったあとは、濃いエスプレッソで〆るのがルール(カプチーノでも紅茶でもない)。コーヒー = エスプレッソであり、普通のコーヒーはカフェアメリカーノと呼ばれていて、そこには軽く「ディスり」が入っている感じさえします。

このようなバール&エスプレッソ文化が外来のものを受け入れるわけがなく、スターバックスにも付け入る隙を与えなかったのだと思います。

こんな風に、保守的な面の1つは食文化。イタリア料理、さらに地元の郷土料理への愛着が強く、外国料理をほとんど受けつけない人が若者の間でも少なくありません。

 

イタリアでのファストファッション

もう1つの保守的な面はファッションのように思います。

が、スターバックスが2018年まで1店もなかったように、ZARAが上陸したのもつい最近、というわけでは全然ありません。

ZARAは日本以上に定着、H&Mも日本では2018年に銀座店閉店というニュースがありましたがイタリアではまだまだ強いという印象を受けます。以下、ファッション方面に明るいわけでも何でもないですが、生意気に語ってみます。

カジュアル色の強い流行りモノに関してはグローバルブランドを抵抗なく受けいれるようで、ZARAなどのファストファッションだけでなく、若い子たちの足元はちょっと前まではコンバース、この5年ぐらいはアディダス等の白スニーカーが4割(体感)を占めている印象。

なので、若い子たちの普段着はおおよそ世界の趨勢に即したもので、そんなにイタリアらしさみたいなものはないように感じます。

ところが、ちょっとフォーマルな格好をさせると見違えるようにシックに決めてきます。そういうときの色遣いは非常に保守的で、デザインもいたって定番的なものが多いです。で、その保守的で定番的な服が、どういうわけかイタリアのものはかっこいい。例えば、男性モノのシャツ。

Yシャツという何十年と変わらないフォーマットのものが、イタリアのシャツメーカーが作るとなぜか洒落たものに。シルエットなのか、ディティールなのか、素材なのか、何がどう違うのか知りませんが、とにかく他と違うということは自分のような素人にも分かります。

ここでUNIQLOの話に戻ると、ZARAやH&Mのように、いかにも最新のトレンドを取り入れた感じの、若い人向けのファストファッションはイタリアでも受け入られていますが、UNIQLOは同じファストファッションに括られることはあってもテイストは全然違っていて、老若男女が着られるベーシックな服を多く扱っています。

保守的&定番的な服をかっこよく作ることに長けているイタリアで、ファストファッションでベーシックな服を買うのか?という点はとても興味深いです。やっぱり活路は日本のイメージにマッチした高品質&ハイテクなのでしょうか。。

イタリアでもヒートテックやフリースが売れたりするのか、何だか楽しみです。

 

UNIQLOミラノ店内の様子

2019年9月のオープンからまだ1か月も経ってない日曜日の18時頃。開店前の行列、ではなくて、店内が混雑しすぎないように一応入場制限をかけています。といっても5分も待たずに入れました。

「入場制限」が宣伝効果のためのフェイクでないことは、混雑した店内の様子からも分かります。

入口を入ってすぐの売り場は、50色揃えたカシミヤのセーター。ところどころに「和」も取り入れていますが、この浮世絵Tシャツなんかは、ディスプレイ的なもの。2階のフロアは、日本の店舗とほとんど変わらない雰囲気。レジも日本の店舗まま。

ここでは触れませんでしたが、無印良品はもう10年以上前にイタリアに出店し、大成功しました。ミラノだけでも4店舗。シンプルな日常品や文房具が、デザインにはお目が高いイタリア人にも受け入れられたみたいです。すごいことです。

(おわり)