知り合いのイタリア人に、飛行機が本当に怖くてイタリアから日本まで半ば決死の覚悟がないと行けない、というような人がいます。飛行中も全くリラックスできず一睡もしないそうです。
とはいえ、毎年がんばって日本旅行を決行しているようで、去年の夏休み後に会って話を聞くと、ロシアの某エアラインを利用したとのことでした。「あんなに飛行機が怖いと言っていたのに、なぜその航空会社?」(←偏見ある質問です)と聞くと、飛行機は死ぬほど怖いけど乗ってしまえばどこの飛行機でも同じ、だったら安いに越したことはない、という答え。
まったく人それぞれだな、と思いました。自分の場合、10時間超のフライトでもほとんど苦になりませんが、航空会社選びについては結構ナーバスで、イメージと個人的偏見、過去の事故歴から、できれば乗りたくないエアラインが幾つかあります。
シンガポール→マレーシア片道航空券
事故歴については特にナーバスで、近い過去に死亡事故を起こした航空会社はどうしても避けてしまいます。
今回、シンガポール → クアラルンプール の片道航空券を選ぶ際、たった1時間のフライトですが、けっこう迷いました。
- シンガポール航空
- マレーシア航空
- ジェットスター
- スクート
- エアアジア
など選択肢はかなり豊富。もちろんシンガポール航空を選びたかったですが、片道航空券のため割高で、価格差があり過ぎます。。
LCC3社はだいたい5000円、マレーシア航空が8000〜9000円、そしてシンガポール航空は25000円〜。
ジェットスターを選択
遅延リスクが高いLCCを避け、マレーシア航空というのが妥当な選択なのでしょうが、2014年のこれがやっぱりひっかかっていて踏み切れず。。
出発時刻の都合上、スクートかジェットスターの二択となり、最終的にジェットスターを選びました。
- フライト:シンガポール 17時55分 → 19時05分 クアラルンプール
- 搭乗時期:2018年4月
- 便名:3K669(ジェットスターアジア)
- 機材:エアバスA320
- 料金プラン:FlexBiz(出発当日でも同日の便への変更無料)
- 料金:89シンガポールドル(搭乗日の約1ヶ月前に購入)
ジェットスターを選ぶ決め手となったのは、あくまで一つの指標なのでしょうが、AirlineRatings というサイトのランキング「Top 20 Safest Airlines」。
このページの中に「Top 10 Safest Low Cost Airlines」という項目もあり、その中に、シンガポール→クアラルンプール便を運航するジェットスターアジアも含まれています。
ジェットスター「ジャパン」と「アジア」は別会社、安全性評価も異なる
このランキングを見て知ったのですが、ジェットスターは運航地域によって4つの会社に分かれています。
オーストラリア拠点の「ジェットスター」本社、シンガポール拠点の「ジェットスターアジア」、ベトナム拠点の「ジェットスターパシフィック」、そして日本拠点の「ジェットスタージャパン」。
同グループですが別会社なので、前述の「AirlineRatings」というサイトの安全性評価も各社異なっています。「Top 10 Safest Low Cost Airlines」に選ばれているのは「ジェットスター」本社と、「ジェットスターアジア」。日本のLCCは入っていません。
同サイトでは、各航空会社の安全性を7点満点で評価していて、このページ↓↓から調べたい航空会社の頭文字をクリックします
- ジェットスターアジア ★★★★★★★(7)
- マレーシア航空 ★★★★★★☆(6,5)
- ジェットスタージャパン ★★★★★(5)
- ピーチ ★★★★★(5)
当初、ジェットスターという航空会社に対して、安全性に定評あるカンタス航空の子会社なのに、トラブルや遅延のニュースをときどき聞くような印象があり、あまりいいイメージを持っていませんでした。
ただ、日本発着のジェットスターは「ジェットスタージャパン」運航であり、「ジェットスターアジア」は別会社。
シンガポール→クアラルンプールを運航する「ジェットスターアジア」は、安全性は7点満点と最高評価。
一方「ジェットスタージャパン」は5点、日本のLCCの中で企業イメージがいいピーチも5点となっています。
ジェットスターアジアと遅延
あくまで1つの目安なのでしょうが、こういう safety rating のような指標があると自分のような心配性な人にとって「精神安定剤」にはなってくれます。
あと、気になるのは遅延です。クアラルンプールで乗継ぎ便がありますが、時間は十分にあるので、30分〜1時間ぐらいの遅延は織り込み済み。
欠航や大きなトラブルさえ起きなければ大丈夫なはずですが、やはり気になるので、これも気休めですが、ジェットスターアジアのサイト内「運航状況」のページ↓↓から、自分が乗るフライトを出発日までの1ヶ月間ほぼ毎日チェックしていました。シンガポール→クアラルンプールは、1日4〜5便あり、1ヶ月観測したところ、1日に1便、10分程度の遅延があるかないか、という程度。1時間近くの遅延は1ヶ月で数便しかありませんでした。
ですので、出発前には、よほど運が悪くない限り大丈夫だろうと、遅延に対する心配もほとんどなくなっていました。
自動チェックイン機でチェックイン
LCC利用はこの時で2回目。
時間にシビアとか、混乱するカウンターとか、厳しい荷物チェック、といったイメージが自分の中ではまだ先行しているので、出発2時間前にチャンギ空港ターミナル1に到着。
ジェットスターのチェックインカウンターを目指して歩いていると、途中に「FAST Check-in」という表示と自動チェックイン機がありました。ジェットスターのチェックインも対象? と思ってモニターを見てみると、できます。パスポートを読み込ませたりして、あっけなくチェックインが完了。(webチェックインはしていませんでしたが、予約時にメールで送られるバーコード付き旅程表はプリントアウトして持っていました)。
自動チェックイン機の台数はかなりあるので、人が多くてもそんなに混雑するようなことはなさそう。
預ける荷物もなかったので、空港に到着してから15分程度で出国審査も通過。拍子抜けするぐらいスムーズでした。
発着ともにボーティングブリッジから乗降。沖止めじゃない!
飛行機の搭乗は、普通はターミナルビルからボーディングブリッジを通って↓↓ですが、LCCや小型機の場合、ターミナルビルからバスに乗って「沖」の方に連れて行かれ、階段を上って直接飛行機に乗り込むことも↓↓ これを「沖止め」と言うようです。
今回のジェットスター便(シンガポール→クアラルンプール)も当然、「沖止め」だろうと思っていたのですが、発着ともにボーディングブリッジ利用でとても快適でした。
「沖止め」の場合、まずバスに乗せられ、これがある程度の人数が乗車してからでないと出発しないので、先にバスに乗り込むと結構待つことになります。特に冬場や夏場は、この待ち時間と、乗り降りの手間がわりと鬱陶しく感じます。
私は、日本に一時帰国するとき、イタリアから欧州のターミナル空港で乗継ぐ旅程となるのですが、欧州都市間を結ぶフライトは、ルフトハンザやブリティッシュ、エールフランスのような大手航空会社でも「沖止め」の場合が多く、さらに「沖」に出るまで5分以上バスに乗ることもあったりして、ぜんぜん好きじゃありません。
全体を通してLCCと思えないスムーズさ
シンガポール→クアラルンプールは、たった1時間のフライトなので、シートの居住性や乗務員のサービスなどについては、特に何も言うことがありません。
チェックが厳しいと言われる手荷物の重量・サイズ基準についても、今回は手提げカバン1つだったので、実際どれだけシビアなのかはちょっと分かりません。
何と言っても、いい意味で予想を裏切ってくれたのが、空港到着後のチェックインから搭乗までのスムーズさ。
列に並ぶことなく自動チェックイン機で即座にチェックイン完了。搭乗ゲートは確かに端の方でしたが、「沖止め」でなくボーディングブリッジからの搭乗なので、LCCを利用している気があまりしませんでした。ジェットスターは、シンガポール・チャンギ空港のターミナル1発着。これは、LCC専用ターミナルではなく、JALなどワンワールド加盟航空会社のターミナルなので、これも普通の航空会社利用との違いを感じなかった理由の1つとなりました。
このスムーズさは世界一の空港であるチャンギだからこそ実現されているという面もあるかと思いますし、もう少し長いフライトだったらサービスの粗も見えてくるかもしれないし、トラブルやアクシデント時の対応をみないと航空会社の本当の姿はわからないものです。
そういう保留事項はあるものの、ジェットスターアジアという航空会社にとてもいい印象を持ちました。LCCがどこでもこれほど快適だったらもっと利用したいと思えるほどでした。
(おわり)