理想のトランジット時間
欧州から日本までの飛行時間は12時間前後。自分の場合、苦痛なのは経由地での乗り継ぎ時間です。
1時間だと到着が遅れた時や、空港が混雑している時はちょっと余裕がなくなるので、1時間半〜2時間がベスト。何とか耐えられるのは3時間で、4時間以上になると本当に苦痛です。
日本帰国時は、これまでフランクフルト、ミュンヘン、パリ、ウィーン、アムステルダム、チューリヒの各空港を乗継ぎで利用してきましたが、乗継ぎ5時間超という場合も時々あります。
トランジット5時間超の場合
接続便まで5時間以上あったら、免税店を見て回り、レストランで食事をしてもまだ時間が余ります。
ラウンジを使用できれば、アルコールや軽食をとることができ、ソファでくつろぎながら安定したWIFI環境でネットもできます。「プライオリティパス」(楽天プレミアムカードなどに付帯)があれば、航空会社のラウンジは対象外ですが、そこそこのラウンジを使用可能。
自分の場合、空港でじっとしているのが嫌で、空港やラウンジではなく町で現地の料理を試してみたいので、市内へ出ます。
例えば「羽田→フランクフルト→イタリア」で以下のような旅程のとき。
フランク 20時40分 → 21時55分 ボローニャ
接続便まで5時間あるので、電車でフランクフルト市内へ(片道約20分)。目的はベタに、ビール、ソーセージ、ザワークラウトです。
*フランクフルトに夕方以降に到着の場合、空港直結のホテルに1泊して、翌朝の便でイタリアへ向かう、という手もあります。それについては、こちら↓に書きました。
市内の老舗カフェを目指す
ネットで調べて目星をつけたのは、フランクフルト市内の中心にあるカフェ兼ビアレストラン「Cafe Hauptwache」。
- 店名:Cafe Hauptwache
- 住所:An der Hauptwache 15, 60313 Frankfurt am Main(google mapで)
- 最寄駅:Hauptwache(空港から「S8」か「S9」という電車で約20分)
- 店のサイト:www.cafe-hauptwache.de
「Hauptwache」駅周辺は近代的な建物が多いですが、このカフェは1904年創業の老舗で建物も雰囲気があります。場所は、カフェと同名の駅「Hauptwache」からすぐ。目立つ建物なので簡単に見つかります。
フランクフルト空港から市内へ
空港からフランクフルト市内の中心地であるらしい「Hauptwache」駅へは、事前の下調べでは、「S8」か「S9」という電車で直通ということでした。
メモしておいたのはそれぐらいで、「S」というのが何を意味するかも知りませんでしたが、行ってみれば何とかなるだろう、と「ちゃんとしている国」ドイツを信頼。
フランクフルト空港到着後、「fligt connections」でなく「exit」の矢印に従って進み、入国審査の列に並びます。これでEU圏内(正確にはシェンゲン圏内)に入ったことに。ここでは、日本人の旅行者でもけっこう細かく質問されているのをよく見かけます。
入国審査を通過すると、空港の一般エリア。電車のマーク「Train Stations」の矢印に従い、エスカレーターで地下へ。
エスカレーターを降りてちょっとの所に券売機を発見。
まずは下部の国旗から英国旗を選んで英語表記に。国旗の中にトルコ旗もあるのが面白いです。トルコ移民が多いドイツならでは。空港と市内の往復チケットがないようなので、左上の「Single journey Frankfurt」を選択。
空港からフランクフルト市内まで、4,65ユーロ(2016年11月現在) → 4,9ユーロ(2018年7月現在)。紙幣も5ユーロ札、10ユーロ札ならOK。ちゃんと硬貨でお釣りが出ます。
切符の刻印機らしきものが近くに見当たらず、切符に購入時刻も記入されているので、刻印の必要なしと判断。(同じドイツでもデュッセルドルフでは、刻印機で切符に時間を記入するシステムでした)
券売機の近くにあったモニターで、電車のホームを確認。目的地「Hauptwache」駅に止まる「S8」を発見。この時の時刻は16時頃でしたが、モニターには「06:32」と表示。これは未解明のまま。とにかく、ホームは1番線と確認。
ホームに降りると、モニターに次の電車の案内。「S8」と、目的地「Hauptwache」の表示があり一安心。
フランクフルト空港から3駅目が中央駅「Frankfurt Hauptbahnhof」。そこから更に2駅で「Hauptwache」。所要時間約20分。
電車は「Hauptwache」駅の地下ホームに到着。
出口はたくさんあってよく分かりませんでしたが、とりあえず近くの出口から地上に上がってみると、ショッピングエリアの中心に位置する広場に出ました。
「Cafe Hauptwache」は、その広場中央の歴史的建造物。
2018年7月下旬、フランクフルト再訪しました。いつものようにカフェを目指し「Hauptwache」駅へ行こうとしました。
いつもなら「S8」か「S9」という電車一本で「Hauptwache」駅へ行けるのですが、「S8」も「S9」も全て、「Frankfurt Hbf (中央駅)」止まりになっていました。おそらく夏季工事の影響かと思われます(数年前の夏も同じようなことに出くわしました)
なので、カフェのある「Hauptwache」駅まで、「Frankfurt Hbf (中央駅)」から地下鉄を乗り継いで行きました。直線距離は近いのですが、地下鉄も一度乗り換えなくてはなりません。
- 空港から「S8」か「S9」という電車に乗り「Frankfurt Hbf (中央駅)」で降りる。
- 中央駅で、地下鉄を意味する「U」の表示に従って行き、地下へ。
- 地下鉄「U4」か「U5」で、隣駅「Willy Brandt Platz」へ。
- 「Willy Brandt Platz」駅で、「U1」「U2」「U3」「U8」のどれかに乗り換え、隣駅がカフェのある「Hauptwache」駅。
切符の買い方、料金は上記の通りです。普通の電車から地下鉄に乗り換えても同じ切符1枚で大丈夫でした。
「Cafe Hauptwache」スイーツからソーセージまで
フランクフルトのこのエリアはヨーロッパにしては近代的な建物が多いですが、このカフェは古い建造物で雰囲気があります。
前回は店外のオープンエリアに、今回は店内に座りましたが、1人でも居心地がよく長居も可能で、空港で食べるより本場感を味わえます。入店したのは16時30分ぐらいで、ケーキやコーヒーを注文している人が多かったですが、食事の注文もできます。メニューは英語併記。
ビールは、いろいろ種類がありよく分かりませんでしたが、普通のビールが飲みたかったので「Blonde」のビールと英語で注文。出てきたのは「Binding」という醸造所のビール。300ml で 4,9ユーロ。フランクフルトの地ビールらしいです。
そして目当ての「ザワークラウト × ソーセージ × マッシュポテト」 がセットになったものをメニューの中に発見。「Veal Sausage (sauerkraut and mash potato)」、9,8ユーロ。
アクセス至便。寒い冬も雨の日も
これだけの巨大空港で、市内まで電車で20分弱というアクセスの良さは、他都市ではなかなかありません。
空港−市内間の所要時間は30分ぐらいの都市が多く、これだと往復で1時間となってしまい、トランジット観光の場合はちょっと不安があります。慣れない土地で電車の乗り間違いなどのアクシデントを考えると、あまりゆっくりできません。なので、市内までの往復が40分かからないというのは素晴らしいです。
駅の出口からすぐという立地もポイント高いです。寒くても雨が降っていてもあまり億劫になりません。
市内を攻略すればもっといい店もあるでしょうし、ビールの価格などからするとちょっと観光地価格ですが、そもそも乗継ぎ時間を利用しての「おまけ」観光なので、少しでもドイツ気分を感じることができれば十分です。
空港で暇を持て余すよりは、現地の空気も感じることができて有意義かと思います。
(おわり)