5か月ぶりぐらいに郵便局へ行ったのですが、コロナ対策がしっかりしていて驚きました。
役所、郵便局、鉄道など、イタリアの公共サービスのひどさはよく知られているところです。
個人的には鉄道がワーストで、日本に帰国できない今夏はイタリア国内でも旅行したいところですが、イタリア鉄道のコロナ対策などもちろん信用していないので、乗る気がしません。
郵便局へ行ってまずびっくりしたのが、この列↑↑
3〜4月の外出制限中は、スーパーマーケットや食料品店など、どこに行っても列ができていましたが、最近は長い列はほとんど見なくなったのでぎょっとなりました。
列ができているというこは、中にいる客の人数をチェックしてちゃんと入場制限しているということです。
この入場制限、スーパーマーケットでは最近結構いい加減になってきているように感じますが、ここの郵便局では、わざわざ列をさばくための人員を置いています。
鉄道駅の窓口や有名美術館など、長蛇の列ができて周りに迷惑がかかろうが、列がばらばらでカオスになろうが放置しっぱなしで「自分の仕事には関係ない」、がデフォルトのイタリアではこの「列さばき人員の配置」は画期的。
ちゃんと入場制限をしているので、中はまったく「密」なし。床には距離を保つための印も。
不要に窓口に近寄ったりすると、列さばき担当の係員が目を光らせていて注意されます。
席も距離をとってしか座れないようになっています↓↓窓口は、間に合わせのものでない、特注らしきちゃんとしたアクリル板↓↓
ここは町の中心部にある大きい郵便局なので、これだけしっかりと対策をとっているのかもしれません。
屋内でのマスク着用は義務なのにバールや個人商店などではしていない人も見かけるし、レストランも結構混んでいるところがあったり、第2波大丈夫かなと思うことが多いですが、ここの郵便局には逆に関心しました。
その他、雑記。
⚫︎ 7月23日のイタリア新規感染者306人、死亡10人。ロンバルディア州82人、エミリアロマーニャ州55人、ヴェネト州22人。一方、東京は同日、過去最多の366人。
⚫︎ 東京の友だち数人に連絡をとって様子を聞いてみる。数ヶ月ぶりに出勤した帰りに同僚2人と立ち寄った居酒屋では、ディスタンス等の対策なし、若いサラリーマングループと学生グループでコロナ前と変わらなくなっていた、という話。同じような話をもう1人からも聞き、東京の数字(366人)は結構実態を反映しているのかも、という印象を受けました
⚫︎ かといって、数字の上ではかなり抑えられてきているイタリアが、気の緩みなく対策をとっているとは思えず、「(3、4月に比べての)ウィルスの弱毒化」説もあり得ないことではないのかも、と思ったり。。これからもどうなっていくのか本当に油断できません。
⚫︎ 3〜4月の封鎖で大打撃を受けた飲食業界。今年は夏休み返上で8月もずっと営業、というのが上の写真の店。飲食業界に関わらず、この店のように「今年は夏休みどころじゃない!」となりそうなものですが、えらいもので町は7月中旬頃からちゃんと例年どおりバカンスムードが漂い始め、人も減ってきています。まわりを見ても会社員なんかは特にちゃんと夏休みを取っているみたい。
⚫︎ コロナからEU経済を立て直すための「欧州復興基金」。(国債市場で調達する)EUとしての借金は、これまでドイツが絶対に認めてこなかった禁じ手だったが、今回はこの復興基金を創設してそれをやる。その基金の中には返済不要の「補助金」も含まれており、その割合を決めるためのEU首脳会議が難航の末に合意。イタリアはその復興基金から最大の恩恵を受け取ることとなった。それを「勝ち取った」コンテ首相がブリュッセルからイタリア議会に戻ってきた日、スタンディングオベーションで迎えられた。
(おわり)