毎年日にちが変わる復活祭、今年は4月12日でした。
この大切な祭日に亡くなられた方は、431人。。おぞましい数字で書きたくもありませんが、記録として残しておきたく。
この数字は3月19日以来では一番少なく、ようやく500人を下回ったと新聞には書いてあります。(*追記:翌日にはまた500人を上回ってしまった)
3月10日に全土移動制限が出されてから最初の1週間ぐらい、1日で亡くなる方が300人、400人と増えていったときは震えあがりました。
それが今では500人切ったというのがポジティブなニュースとして扱われることに恐ろしくなります。
ミラノのドゥオモからライブ配信
この日の朝、テノール歌手アンドレアボチェッリが復活祭コンサートを19時から生配信、という記事を読みました。
ミラノのドゥオモから無観客のソロパフォーマンス。
ドゥオモからの生配信というところが気になり、リマインダーをかけておきましたが、そこまで期待していませんでした。
歌劇場などでもコンサートの配信を始めているところがあり「xx日xx時から配信」と、何となく劇場に足を運ぶような感覚に近づける仕組みで、一度見てみたのですが、過去のコンサートのためか今ひとつ自分の中では盛り上がりませんでした。
配信5分前、106万人が待機中
夜7時から始まる生配信。リマインダーをかけておいたので5分ぐらい前からスタンバイ。なんと、106万人が待機中。
19時を数分過ぎたところで配信開始。静まり返ったミラノの街が映し出されます。右下には、パフォーマンス開始までのカウントダウン「あと2分37秒」
この時点で254万人が視聴中。
ナレーションなしで、誰もいない市内各地が次々と映し出されていくという演出。何だか、この時点でもうじーんときました。
ナヴィーリオ地区
アーケード
空からのドゥオモ
コンサート開始。誰もいないドゥオモ。
素晴らしい演出の導入映像から、誰もいないドゥオモの中へ。オルガン奏者はエマヌエーレ・ヴィアネッリ。
最初の曲「Panis angelicus」(天使の糧)では、感染拡大が最も深刻な地域であるベルガモと、
ブレーシアの映像が挿入されていました。これも生映像だっとしたら、まさに今もここで、、、と想像して何とも言えない気持ちに。
つづいては「アヴェマリア」。こういった知名度が高く、自分なんかでも聞いたことがある曲がもう2曲目にきて、引き込まれていきました。
最後はドゥオモの外に出て「アメイジンググレイス」
3曲目「Santa Maria」、4曲目「Domine Deus」が終わるとドゥオモの外へ。

最後の曲は「アメージンググレース」。これも多くの人が聞き覚えのある曲。
この曲の最中には、パリと、ロンドン、
そしてニューヨークの映像が挿入されていました。
マドリードもいれてほしかった。。唯一の不満。
1時間以上のコンサートだと思って観ていたら、ここでパッと終わりました。約30分。間延びもしなくて丁度いい。
ドゥオモ内部を無人にしてのライブは平時でもやろうと思えばできそうですが、ボチェッリがドゥオモの外に出たところを俯瞰で撮った映像は、前の広場にも誰もおらず、この非常時でしか有り得ない画でした。
パフォーマンスはもちろん、静まり返った街の映像をそこに重ね合わせられると感傷的な気分になり、半泣きしました。
★
一夜明けたら、視聴回数が2400万回を超えていました。
(おわり)