【全土で移動制限】イタリア人の国民性も捨てルール厳守を


2月21日:コドーニョで最初の感染者を確認

2月22日:コドーニョ周辺の11自治体を封鎖

3月5日:イタリア全土の学校を休校に

3月8日:ロンバルディア州と周辺14県(コムーネ)を移動制限

3月10日:移動制限をイタリア全土に適用

3月11日:食料品店と薬局を除くすべての小売店を営業中止に

なぜイタリアで感染が拡大したか、生活者の「体感」として思い当たる理由は危機意識の低さ、ということを昨日書きました

死亡者数がどんどん増え続けている2月おわりから3月あたまにかけても、自分の周りの人を見ると、危機意識の低さを感じずにはいられませんでした。

そんな中さすがに緊張感が走ったのが、3月8日の北部一部地域の移動制限措置。

自分が暮らす自治体から他地区への移動が原則禁止になるのですから、ものすごい政令です。

そしてすぐ2日後、移動制限をイタリア全土に適用したことで決定的に空気が変わった感じがありました。

これが感染者がまだ少ない南イタリアのほうまで「ショック療法」となり、SNSでは「(大人しく)家にいよう」がトレンドに。

そして今日発表された「食料品店と薬局を除くすべての小売店を営業中止」がダメ押し。

今日(3月12日)は本当にみんな家で過ごしていると思います。

 

ずる賢く規則をすり抜けるのはやめよう


3月8日:ロンバルディア州と周辺14県を移動制限

3月10日:移動制限をイタリア全土に適用

3月11日:食料品店と薬局を除くすべての店を営業中止に

この3つの政令はかなり重大な決定なので、いずれもコンテ首相がテレビを通して国民に直接発表しました。

(参照:https://video.sky.it/news/politica/coronavirus-conte-vogliamo-garantire-la-salute/v580569.vid)

その最初の発表(3月8日)で気になった一節がありました(Google翻訳を一部修正↓)

この政令が、時には小さな、時には非常に大きな犠牲を強いることを認識していますが、今は一人一人の責任ある行動が大切な時です。
私たち全員がこの対策を、妨害するのでなく、ずる賢く切り抜けるのでもなく、受け入れなければならないことを理解する必要があります。
私たちは健康を守らなければなりません。私たちの愛する人の健康、両親の健康、そして何よりも祖父母の健康を。

自分が暮らす自治体から他地区への移動を原則禁止にするという厳しい制限への理解を訴えています。

この政令を「ずる賢く切り抜けるのでなく」どうか守ってほしい、と。

これは、イタリア人が自分たちの国民性を表す言葉の1つとして必ずあげられる「furbo」という形容詞を用いている部分。

おおよそ「ずる賢い」という意味ですが、そこには「抜け目がなく要領がいい」といったポジティブなニュアンスが含まれ、furboな人=スマートぐらいに考えられています。

少し飛躍させれば「馬鹿正直に振舞って損を見るより、多少ずるくても賢く抜け目なく立ち回ろう」みたいなメンタリティ。

例えば決められたルールについて、違反は犯さずに抜け道を見つけてすり抜ける、みたいな状況でも使われたりします。

イタリア人は昔からそうやって持ち前のフレキシビリティとこの「ずる賢さ、要領の良さ」でもって生き抜いてきたんだ、といった自負があります。

コンテ首相がこの大事な発表の中で、今回はその「ずる賢さ、要領の良さ」はやめてルールを守ろう、とわざわざ言ったことが自分には印象的でした。

(おわり)