イタリアに来たら現地でしか食べられないパスタを!ボローニャ近辺限定「トルテッリーニ イン ブロード」

日本から友人や家族が遊びに来たら、必ず食べてもらっていて、必ず満足してもらえるパスタ「トルテッリーニ イン ブロード」と、それが食べられるオススメの店、ボローニャ「Biagi」についてです。

イタリアでしか食べられない、とタイトルにしましたが、調べてみると日本でも食べられる店がありました。。日本のイタリア料理店は数も質も半端じゃないので「イタリアでしか食べられない」ようなものはもうほとんどないですね。

でも、この「トルテッリーニ イン ブロード」、日本人好みな味の割には知名度は低く、作るのに手間もかかるので、少なくとも日本の一般的なイタリア料理店のメニューにはないパスタです。

イタリアでも、ボローニャとモデナ(ボローニャから電車で約30分)、その周辺でしか食べることができません。

 

おばあちゃんが作る詰め物系パスタ in 希少な鶏からとったスープ

トルテッリーニは、ジャンル的にはラビオリのような詰め物系のパスタ。大きさは指輪ぐらいで、こんな形↓↓ これを、ソースではなく、鶏ガラのスープに入れて食べます。中に入っている具は、生ハム、豚肉、パルミジャーノチーズ、ナツメグなど。

ちゃんとしている店では、「皮」の部分になるパスタ生地も手打ち。

写真↓はここで紹介する「Biagi 」ではなく別のレストランですが、生地を棒で伸ばしているところです。そして、ちょうど餃子を作るように、せっせと具を包んでいきます。

かなり手間と時間がかかる作業なので、ボローニャやモデナの家庭では、これをだいたいおばあちゃんが担当していて、週末などに子供や孫に振舞い、家庭の味として受け継がれていくようです。

中国北部では正月に家族みんなで餃子を作って食べると聞きますが、そんな感じで、ボローニャやモデナではクリスマスに自家製の「トルテッリーニ イン ブロード」を食べています。作るのは、ここでもおばあちゃん。

スープについては、レストラン「Biagi」の人に聞いたら、去勢鶏のガラで作るとのこと。普通の鶏ではなくて「去勢した」鶏。

その場では、へぇそうなんだ、ぐらいでピンときませんでした。

後で調べてみると、フランスでは去勢鶏の一部は「シャポン」と呼ばれる高級食材。でも日本では去勢鶏自体ほとん飼育されていないとか。

去勢することによって肉質なども変わりスープにも適したものになる、ということなのだと思いますが、こういう話を聞くとさすがに奥が深いなぁと思います。

去勢鶏はイタリア語で「cappone」。店によってはメニューにその「cappone」で作ったスープと書いてあることも。その場合、
Tortellini in brodo di cappone
という表記です。

 

一番美味しかった「トルテッリーニ イン ブロード」2店

この「トルテッリーニ イン ブロード」、イタリア人の家庭やレストランで、何回も食べてきました。どこで食べてもいつも美味しいです。

スープと一緒に食べるというのが日本人の口に合うのだと思います。チーズ系のパスタなどは、ちょっともっさりしていて、途中から重く感じてくることがありますが、スープと一緒だとスルスルと入ってやっぱり食べやすいです。

今まで食べてきて一番おいしかったのは、次の2店。

店名:Biagi
場所:ボローニャの中心マッジョーレ広場から約1km
住所:Via Saragozza 65, Bologna 40123(Google mapで
営業時間:火曜は隔週で休み。月曜〜日曜は20時〜25時。日曜のみ昼も営業12時〜15時
最新情報は店のフェイスブックページで確認。

店名:La Ca’ Bianca
場所:モデナの中心から15km離れた郊外
住所:Via Statale, 76, Castelvetro di Modena 41014(Google mapで

2店目の「La Ca’ Bianca」は、公共交通機関で行くと不便すぎる場所なので(私も車がないためなかなか行けず困っています)、1店目の「Biagi」について書こうと思います。

 

ボローニャ「Biagi」2018年7月にまた行きました

自分が一番好きな「トルテッリーニ イン ブロード」は、ボローニャ「Biagi」のもの。

以前は昼も営業していたのですが、今では夜しかやっておらず、ここ数年行く機会が減っていて、2018年7月に久しぶりに行くことができました。

20時開店と日本人にとっては遅め。19時からやってくれると有難いのですが、これも足が遠のいていた理由の1つです。店内ではなく、夏季限定の中庭の席に案内されました。イタリア人は本当にオープンエアの席で飲んだり食べたりするのが好きです。この店では、飲み物を注文するとまず前菜的なものが出されます。これは「coperto」というテーブルチャージに含まれているもの。ワインは、ボローニャの隣町モデナの名産、赤の発泡「ランブルスコ」(↓写真)。これも、日本から友人が来た際には必ず飲んでもらっていて、必ず気に入ってもらえるワインです。

赤の発砲なので最初は珍しがられますが、赤ワインの渋みが苦手という人にも飲みやすい葡萄ジュースのような飲み口。アルコール度数も普通のワインより1〜2%低く、赤なのに冷やして飲むので、とにかくさっぱりとしています。

そのさっぱりとした飲み口と発砲の泡が、ラザーニャや生ハムなど濃いめ重めが多いこの地方の料理に異常に合います。

パルマの「CECI」というワイナリー。個人的ベスト3のランブルスコです。「トルテッリーニ イン ブロード」と、ボロニェーゼソースの「タリアテッレ アル ラグ」を1皿ずつ注文。久しぶりに食べたけどやっぱり美味しい。これを一つ一つ包んでいるのですから、餃子よりも小籠包よりも数が多いし小さいし、大変な作業です。油っこすぎず、塩加減もちょうどいいスープが本当によくパスタに合います。この日はそんなに空腹でもなかったのですが、このスープが食欲を刺激してくれ、最後はもう少し食べたくなるほどでした。もう1品は、ボロニェーゼソースの「タリアテッレ アル ラグ」。いわゆるミートソースを平打ちのパスタと合わせる、これもボローニャの郷土料理。このボローニャのレストラン「Biagi」、2017年12月にテレビ東京「ヒャッキン~世界で100円グッズ使ってみると?~」という番組の中に出てきた、と友達から聞きました。そのときは、このボロニェーゼソースがクローズアップされたそうです。

この日は、1人1皿ずつパスタをとり、それで締めました。会計は2人で44ユーロ。
トルテッリーニ イン ブロード:13
タリアテッレ アル ラグ:9
ワインボトル1本:14
テーブルチャージ:€3 x 2人
ボトルの水:€2

この日はとらなかった2皿目に、肉料理などではなく、パスタをもう1皿おかわりして2人でシェアするという方法があります。それについて、下記に。

 

メーン料理をとるかわりにパスタ1皿おかわりしてシェア

ボローニャのレストラン「Biagi」に、ボローニャ生まれボローニャ育ちの友人に初めて連れて行ってもらっときのこと。

まず1人1皿「トルテッリーニ イン ブロード」を注文。それまで自分が食べてきたものに比べて、一回り小ぶりに感じました。シンプルにこの小ささが美味しく感じさせるポイントのような気がします。

小さいと具も少なくなり、その量が、比較的コシのある皮と丁度いい配分になっているような。あまりに美味しかったので、通常は肉料理などの2皿目を注文するときに友人が、

「今日のトルテッリーニは特別美味しかったからもっと食べたい。2皿目を肉料理にしないで、もう1回トルテッリーニを、今度は生クリームソースで。2人分を3人でシェアしてもいいか?」

とリクエスト。ここまで紹介してきたのは「tortellini」というパスタを「スープ = brodo」で食べる「Tortellini in brodo」ですが、スープでなく生クリーム系のソースで食べるバリエーションもあります(「Tortellini alla panna」、panna = 生クリーム)

生クリームソースは自分はあまり得意でなく、途中で重くなるのをちょっと心配していたのですが、これは本当に美味しかった! 友人のこのオーダーは大当たりでした。

以降、この店では、メーン料理をとらずに「トルテッリーニ」をおかわりしてシェアするという注文をたまにやっています。

男性2人で十分に空腹であれば、1皿目に各自「トルテッリーニ イン ブロード」、2皿目に生クリームソースの「Tortellini con panna」を1人前とって2人でシェア、でいけると思います。

女性の場合このオーダーは量的に厳しめなので、1皿目から「Tortellini in brodo」と「Tortellini alla panna」を1皿ずつ注文して食べるほうがいいかもしれません。

 

夏にも「トルテッリーニ イン ブロード」を出す店は信頼できます

ここではボローニャの「Biagi」だけ紹介しましたが、ボローニャやモデナのレストランに行けば、大半の店(すべてではない)のメニューに「トルテッリーニ イン ブロード」はあります。

ただ、100%自家製の店はそんなに多くなく、だいたいパスタ工房で作ったものを使っています。

パスタ工房といっても、大きい工場で大量生産しているわけではなく、地元にある小さい「工房」で、町の中にもあったりします。「トルテッリーニ」も量り売りしています。自家製のものを使っていないレストランでも、こういうところで作っているものを使っているので、どこでもだいたい美味しいです。

ところが、「トルテッリーニ イン ブロード」は温かいスープのパスタなので、夏になるとメニューから外す店がほとんど。

そんな中、夏でも「トルテッリーニ イン ブロード」を出している店は、自家製のものを自信を持って出している店だと考えられます。ここで紹介したボローニャ「Biagi」以外にも、

店名:Trattoria della Santa
場所:ボローニャの中心マッジョーレ広場から約600m
住所:Via Urbana 7/F,  Bologna 40123(Google mapで

が、夏にも「トルテッリーニ イン ブロード」を食べられる店として確認済みです。

(おわり)